2023.01.19
歯周病
陽だまりデンタルクリニックです!
前回は歯周病の原因に関して書いていきました。
今回は何が歯周病を悪化させるのか?を説明していきますね。
悪化させる要因(ファクター)はたくさんあります。しかし、これを全部書いても頭に入らないと思いますので
より大切なファクターを5コ上げます。
① 歯石
口腔内のプラークを放置したままだと、唾液中に含まれるカルシウムなどが沈着して歯石になります。歯石表面は粗造でプラークが増殖しやすいため、歯周病をさらに悪化させるファクターになります。歯科医が歯石を取りましょう!といっているのはこのためです。歯石が歯周ポケット内に形成されると、歯磨きではとれないのでどんどん汚れがたまり歯周病が悪化しやすくなります。
② 歯並び
歯並びが悪いところに汚れはたまります。汚れがたまると言うことはむし歯や歯周病に罹患しやすくなります。
③ 口腔習癖
口腔習癖とは 歯ぎしり、くいしばり、口呼吸等です。歯ぎしり・くいしばりは寝ている時や仕事中に歯に過度に力がかかり、歯の周りの歯周組織を壊してしまう行為です。ただ、口の中が健全な状態だと大きな問題にはなりにくいのですが、すでに歯周病になってしまっている歯茎だと口腔習癖のせいであっという間に歯周病が進行することがあります。私が患者さんの検診をする時は必ず口腔習癖のチェックを行います。
口呼吸の何がいけないかと言うと、口呼吸をする事により口の中が乾燥して唾液の流れが悪くなり、プラークがたまったままになりやすいからです。口呼吸は幼少期に身についてしまうと改善するのがとても大変なので、幼少時に鼻呼吸を獲得することが大切になります。
④ 喫煙
喫煙が歯周病を悪化させることが明確に証明されています。喫煙により口腔内などの毛細血管が収縮し血流が阻害され細胞の働きが悪くなります。これにより歯周組織再生の動きが悪くなります。また、喫煙している方が歯周病なのに血が出ないのは血管収縮などが原因で症状が隠されてしまい、気がついたら進行しているパターンが非常に多いです。
⑤ 糖尿病
歯周病を糖尿病の第6の疾患と言われています。糖尿病になることで、免疫細胞の機能低下が起こり、破壊された歯周組織の再生を遅延させます。
歯周病治療をすることで若干ではありますが糖尿病が改善することが証明されています。また糖尿病が改善することで歯周病の改善も望めます。
一番の原因はプラークなのでプラークを除去することは必須ですが、除去だけしてもなかなか治ってこないのは他の悪化要因を改善していないからかもしれません。
では次回は どうすれば治る? にスポットを当てます。
ではまた~
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