2023.05.16
一般歯科小児歯科検診
どうもー!陽だまりデンタルクリニック 豊田です!
今回は最近患者さんに聞かれた事に答えていきます。
今回は『先生、歯磨きのタイミングっていつが良いの?』です。
最近になって、ご飯のすぐ後に歯をみがくと歯がブラッシングで溶けてしまうような報道がテレビで伝えられたため、患者さんは「なるほど、ブラッシングは食後30分空けないといけないんだ!」と思っている人が多いようです。
しかし、この内容は科学的実験の拡大解釈であり、現実に即していないんです。
過去の日本で開催された学会で、この議題が検証されました。その結果、
「食後30分間、ブラッシングを避ける」は正確性に欠ける表現であり、「酸性飲食物摂取直後のブラッシングは避ける」、すなわち、酸性飲食物の摂取によって生ずる酸蝕症に限定して適応されるとの訂正がありました。
さらに、酸蝕症は主に成人期の問題であり、通常の食生活をしている小児・未成年期には適さないという合意が得られました。
実際の口腔内は唾液で潤っているので、歯の表面では酸が中和され、酸性飲料の頻繁な摂取がないかぎり、簡単には歯が溶けないように防御機能が働いています。つまり、一般的な食事ではこのような酸蝕症は起こりにくいということです。
ブラッシングの目的はプラーク・歯垢の除去です。むし歯の原因となる細菌を取り除くとともに、その餌となる糖質を取り除くことが大切なので、歯を磨かなければ歯垢中の細菌によって酸が産生され、歯の脱灰(初期虫歯)が始まります。
つまりは食事の後はできるだけ早めに歯みがきをして歯垢とその中の細菌を取り除いて脱灰を防ぐことの方が重要です。
食事をしたら、すぐに磨く!これがいいですね。食後30分も待つなんて現実的ではないでしょう。
いかがでしたか?
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