フッ素ってどんな効果があるの?

2023.06.22

一般歯科小児歯科検診

こんにちは!陽だまりデンタルクリニックの院長です!

さて、フッ素と聞いて皆さんがイメージするのは、おそらく「歯にいいもの」ということでしょう。実際、私たちが日常的に使用している歯磨き粉には、このフッ素が含まれていることが多いです。これには、しっかりとした理由があります。では、フッ素を使用することによって、我々の歯にどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

フッ素が歯に与えるメリットには、主に次のようなものがあります。

  1. 歯の表面からのミネラルの流出を防ぎ、再びミネラルを取り込むことを助ける。
  2. 酸によるダメージを受けにくい、より強靭な歯を作り出す。
  3. 虫歯を引き起こすバクテリアが生成する酸を減少させる。

我々が食事をする際、歯の表面のミネラルは流出しやすくなります。このプロセスを「脱灰」と言います。この状態を放置すると、バクテリアが生成する酸によって歯が徐々に溶かされ、虫歯へと進行する可能性があります。

しかし、このプロセスの中で、唾液がミネラルを補給し、歯を修復する役割を担います。これを「再石灰化」と言い、実際には私たちの口の中で、歯は常に脱灰と再石灰化のサイクルを繰り返しています。

フッ素はこの再石灰化を促進し、さらには虫歯菌の活動を抑制するだけでなく、それによって生成される酸の活動も抑えます。つまり、フッ素は歯をより強く、健康に保つ手助けをしてくれるのです。

では、歯科医院で用いられるフッ素と、市販の歯磨き剤に含まれるフッ素には、どのような違いがあるのでしょうか。

その答えは、簡潔に言うと「フッ素濃度」にあります。私たちのクリニックで使用しているフッ素は、約9,000ppmという比較的高い濃度を持っています。この高濃度のフッ素を定期的に使用することで、歯の結晶構造が強化され、酸による侵攻に対してより強い抵抗力を持つようになります。これにより、虫歯菌が生成する酸が多量にあっても、歯が溶けることは難しくなるのです。

一方で、市販されている歯磨き剤に含まれるフッ素濃度は500~1,450ppmと、当院で用いるものよりも低濃度です。しかしながら、日常的にこれらを使用することで、歯を強化し、健康を維持することが可能です。

特に、歯が生え変わる重要な時期にあるお子さんにとって、フッ素の利用は大変有効です。新しく生えてくる歯は、意外にも虫歯になりやすく、一度虫歯になるとその進行は早いものです。このため、当院では、歯が生え始める時期から生え変わりが完了し、少し時間が経った後まで、フッ素の塗布を特にお勧めしています。

さらに、ご家庭でも簡単に使用できるフッ素ジェルも提供しております。お子さんの歯を守るため、またはご自身の歯の健康を維持するためにも、フッ素ジェルの使用を検討されてはいかがでしょうか。受付での販売も行っていますので、どうぞお気軽にご相談ください。

ただし、フッ素の効果に関して一つ大切なことを忘れないでいただきたいのは、フッ素を塗布することで虫歯に「なりにくく」はなりますが、完全に防ぐことはできません。日常的な歯磨きやフロスを怠ると、やはり虫歯は発生します。フッ素はあくまで予防の一環として機能し、日々のケアが最も重要であることを覚えておいてください。

当院は、皆様の口腔健康をサポートするために、最新の情報と技術を提供し続けます。今後も、健康な歯を維持するためのアドバイスやサービスを提供していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

それではまた~

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