2024.06.27
一般歯科
皆さん、こんにちは。鹿児島市で開業している陽だまりデンタルクリニックの院長です。
最近、歯科治療において大きな進歩がありました。昨年12月に認可されたPeek冠と今年6月からのCADCAM冠の導入により、保険適用で一番奥の歯を白くすることが可能になりました。
このブログでは、これらの新技術のメリットとデメリットを掘り下げ、どのようにしてこれが皆さんの治療選択肢を広げるかをお話しします
昨年末のPeek冠の認可は、歯科材料の領域における一大ニュースでした。Peek(ポリエーテルエーテルケトン)という高性能ポリマーは、その耐久性と生体適合性により、特に一番奥の歯に適用され始めました。そして、今年6月に入ってからはCADCAMを利用した冠が一番奥の歯の治療にも保険適用で導入されることとなりました。
ではまず、Peek冠から復習します。
Peek冠に関しては過去に記載しているブログを参考にしてみて下さい。
1、生体親和性: 金属アレルギーのリスクが低いです。
2、耐久性: 強度と硬度が高く、長期にわたる使用に耐えることができます。
1、審美性:白いですが歯の色よりも黄色み(ベージュ?)があります。
2、経年劣化:表面が粗造になります
以上のようなメリット・デメリットがあります。
次にCADCAM冠に関してです。
CADCAM冠(キャドキャムカン)は、Computer Aided Design and Computer Aided Manufacturingの略称で、コンピュータによる設計と製作を用いた白い人工歯です。
従来の歯型で作製する被せ物とは異なり、患部の歯型をデジタルデータで取得し、コンピュータ上で設計された人工歯を専用の機械で削り出して作製します。
1、審美性:金属とは異なり、天然歯に近い色調になります
2、生体親和性:保険で認可されているCADCAM冠の素材はセラミックとレジンの複合素材なので、金属アレルギーの心配はありません。
1、強度:ジルコニアやセラミックなどに比べて強度が下がります。そのため、割れないようにするためにはそれなりに歯を削らないといけません。おそらく神経がある歯には困難でしょう。
2、経年劣化:徐々にすり減ったり傷つくので臭いや着色がついてきます。
どんな素材にもメリットデメリットがありますね。
では6月から適用拡大されたCADCAM冠を適用条件と歯どんなものなのか?
一言でいうと
右奥歯(左でも可)にCADCAM冠を入れたい場合、
① 左の大臼歯でのかみ合わせがある
② 入れたい歯の隣の歯まで歯が残っていて、かみ合わせの歯もある
というものです。
え?よくわからない?
はい。本物の説明文章はもっと大変です。
もしわからなかったら近くに歯医者に受診して下さい。口の中を見ないとわからないので電話での相談は無理だと思います。
この新しいPeek冠とCADCAM冠は、多くの患者にとって喜ばしいものです。ただ、今まで適用していなかった部位に突然適用できるようになる理由…。謎です。
どんな治療も間違いなくメリット、デメリットがありますので必ず理解してから治療を受けましょう。
もしご興味がある方は、陽だまりデンタルクリニックまでお気軽にお問い合わせください。
皆さまの健康と美しい笑顔のために、私たちはここにいます。
ACCESS