インプラントと入れ歯:あなたに最適な選択は?

2024.08.31

一般歯科

こんにちは。陽だまりデンタルクリニック 院長です。
今回は、患者さんに「ブリッジを入れたいけど、ブリッジを入れるための歯がないんです。入れ歯とインプラントのどちらがいいんですか?」という質問をもらったのでブログのテーマにしてみました。
ちなみにブリッジは歯がなくなってしまった部分の両隣に歯がないとできません。

はじめに:選択の重要性

歯を失うことは、誰にとっても辛い経験です。食事の楽しみが減り、笑顔に自信がなくなることもあるでしょう。しかし、現代の歯科医療技術は驚くほど進歩しており、失った歯の機能と美しさを取り戻す方法がいくつも存在します。その中でも特に注目されているのが、インプラント入れ歯です。

どちらの選択肢も一長一短があり、患者さんの状況によって最適な選択は変わってきます。このブログでは、インプラントと入れ歯それぞれの特徴を深掘りし、あなたにとってベストな選択をサポートする情報をお伝えします。

インプラントの魅力:自然な感覚を取り戻す

1. 見た目と感触の自然さ

インプラントの最大の魅力は、失った歯の機能と見た目を限りなく自然に近い形で復元できることです。チタン製の人工歯根を顎の骨に直接埋め込むため、まるで本物の歯が生えてきたかのような感覚を味わえます。

私の患者さんの中には、インプラント治療後に「久しぶりにりんごを丸かじりできた!」と喜ぶ方もいらっしゃいます。食事の楽しみを取り戻せることは、生活の質を大きく向上させる要因になりますね。

2. 長期的な安定性

適切なケアを行えば、インプラントは20年以上、場合によっては一生使い続けることができます。これは、インプラントが顎の骨と強固に結合(オッセオインテグレーション)するためです。

長期的に見ると、インプラントは経済的にもメリットがあります。初期費用は高いものの、耐久性が高いため、長い目で見ればコストパフォーマンスに優れているのです。

3. 周囲の歯への影響が少ない

インプラントは独立して機能するため、隣接する健康な歯を削る必要がありません。これは、ブリッジなどの他の治療法と比べて大きな利点です。健康な歯を極力残すことで、将来的な歯の問題リスクを減らすことができるのです。

入れ歯の利点:柔軟性と経済性

1. 幅広い適用性

入れ歯の最大の強みは、ほぼすべての方に適用できることです。高齢の方や、全身の健康状態に不安がある方でも、比較的安全に治療を受けられます。

また、骨量が少ない場合でも使用できるため、インプラント治療が難しい方にとっては貴重な選択肢となります。

2. 経済的な選択肢

入れ歯は保険適用となるケースが多く、自己負担額を抑えられるのが大きな魅力です。特に複数の歯を失った場合、インプラントと比べてかなりの費用差が出ます。

経済的な負担を最小限に抑えたい方や、一時的な解決策を探している方にとっては、入れ歯は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

3. 治療期間の短さ

インプラントが数か月の治療期間を要するのに対し、入れ歯は比較的短期間で完成します。急いで歯の機能を回復したい方や、長期の治療に不安を感じる方にとっては、この点も大きなメリットとなります。

深掘り:インプラントと入れ歯の違い

1. 噛む力の違い

インプラントは顎の骨に直接固定されるため、天然歯とほぼ同等の噛む力を発揮できます。一方、入れ歯は歯ぐきに乗せる形になるため、噛む力は天然歯の2〜3割程度になることがあります。

ただし、最新の入れ歯技術では、従来よりも安定性が向上し、噛む力も改善されています。例えば、吸着式の入れ歯や、残存歯にクラスプ(バネ)で固定するタイプの部分入れ歯なら、かなり安定した噛み心地を得られます。

2. メンテナンスの違い

インプラントのメンテナンスは基本的に天然歯と同じですが、天然の歯よりも丁寧に磨いてほしいのがしょうじきなところ。毎日の丁寧なブラッシングと、定期的な歯科検診が重要です。

一方、入れ歯は毎日取り外して洗浄する必要があります。専用のブラシと洗浄剤を使用し、入れ歯を清潔に保つことが大切です。また、3〜5年ごとに作り直しや調整が必要になることもあります。

最近になって言われ始めていることは寝たきりになった場合です。
インプラントの場合、自分でケアができなくなると状態が悪くなるので歯茎周りが腫れてくることがあります。入れ歯の場合は寝たきりになった場合、外しておけますが新たに義歯を作ろうとすると至難の業です。なかなかフィットした義歯を作ることはできないでしょう。

寝たきりになった場合は、どうやっても何かしらのトラブルが出てきますが、できるだけ避けたいですね。

3. 口腔内の変化への対応

年齢とともに、顎の骨は少しずつ縮小していきます。インプラントは骨と一体化しているため、この変化に自然に対応します。しかし、入れ歯の場合は、顎の形状が変わることで適合性が悪くなることがあります。そのため、定期的な調整や作り直しが必要になる場合があるのです。

あなたに最適な選択は?

インプラントと入れ歯、どちらが良いかは一概に言えません。それぞれの患者さんの状況や希望によって、最適な選択は変わってきます。以下のポイントを参考に、ご自身に合った選択を考えてみてください。

インプラントが向いている方

  1. 長期的な解決策を求めている
  2. できるだけ自然な噛み心地や見た目を望んでいる
  3. 初期費用は高くても、長期的な投資として考えられる
  4. 全身の健康状態が良好で、顎の骨量が十分ある
  5. 喫煙習慣がない、または禁煙の意思がある

入れ歯が向いている方

  1. できるだけ経済的な選択肢を探している
  2. 短期間での治療完了を希望している
  3. 全身の健康状態に不安がある
  4. 顎の骨量が少ない
  5. 手術に対する不安が強い

最後に:カウンセリングの重要性

インプラントと入れ歯、どちらを選ぶにしても、事前に十分なカウンセリングを受けることが大切です。私たち歯科医師は、レントゲン撮影や口腔内の診察を通じて、あなたの口腔状態を詳しく確認します。その上で、あなたの生活スタイルや希望、予算などを考慮し、最適な治療法を提案いたします。

また、治療後のケア方法や、起こりうるトラブルについても詳しく説明いたします。疑問点や不安なことがあれば、遠慮なくお聞きください。私たちは、あなたが自信を持って治療を受けられるよう、全力でサポートいたします。

健康で美しい歯は、人生の質を大きく左右します。食事を楽しみ、自信を持って笑顔になれる。そんな当たり前の幸せを取り戻すお手伝いができることを、私たち歯科医師は誇りに思っています。

あなたにとって最適な選択は何か、一緒に考えていきましょう。ご質問やご相談がありましたら、いつでもお気軽にやまだ歯科クリニックにお問い合わせください。あなたの素敵な笑顔のために、私たちは常に最善を尽くします。

アクセス

ACCESS

住所

〒892-0852
鹿児島県鹿児島市下竜尾町3番14

電話番号

TEL.099-210-7836

専用駐車場あり

普通車5台

Google mapでみる
Google mapでみる