陽だまりデンタルクリニック　院長です。

皆さま、今年も残すところわずかとなりました。いつも当歯科医院のブログをご覧いただき、心より感謝申し上げます。一年を振り返ると、「こんなにもあっという間に過ぎ去ったのか」と驚いてしまうほど、多くの出来事が目まぐるしく起こりました。患者さまとの出会いやスタッフとの協力のもと、私たちは日々の診療を通じて様々な課題に向き合いながらも、たくさんの喜びと学びを得ることができました。今回は、年末のご挨拶として、今年の出来事を少し振り返り、当院の取り組みや皆さまへの感謝の気持ちを綴らせていただきたいと思います。

　まず、日本全体を見渡してみれば、新型コロナウイルスの流行から早数年が経過したものの、まだ以前のように完全には戻らない部分もありました。それでも、人々が少しずつマスクを外せるシーンが増えたり、外出の機会やイベントが徐々に復活したりと、社会が前を向いて動き出している実感を得られた一年でもあったのではないでしょうか。その一方で、円安や物価高騰といった経済面での懸念や、自然災害の被害など、日本各地で困難な状況に直面した方も少なくありません。暗いニュースが続く中、歯科医院として私たちができることは限られていますが、患者さまの健康を守るという使命はいつの時代も変わらないと強く感じています。

　さて、当院では今年も患者さまの口腔内の健康維持と向上を目標に、定期健診やクリーニング、虫歯や歯周病の治療など、幅広い診療を続けてまいりました。特に、感染予防対策はここ数年で大きく変化し続けていますが、今年も引き続き「安心して受診できる環境」を整えるべく、スタッフ一同で手指消毒や器具の滅菌、診療台まわりの清掃徹底に改めて力を注ぎました。まだまだ行き届かない点もあるかもしれませんが、皆さまのご協力のおかげで、深刻なトラブルなく一年を乗り切れたことに大変感謝しています。

　振り返れば、今年はいろいろな「大変なこと」があった反面、同じくらい、いやそれ以上に「良かったこと」も多かったと感じています。当院をご利用いただく患者さまは、小さなお子さまからご高齢の方まで本当にさまざまです。患者さまお一人おひとりとの対話の中で、「入れ歯が馴染んで食事が楽しくなりました」「定期検診で歯石を取ると気持ちが良いですね」「痛みがなくなって快適に過ごせています」など、嬉しいお声をいただくことがありました。また、お子さまが初めての歯科受診を頑張ったり、こどもの歯並びに悩まれていた方が矯正治療を進められたりと、新しいスタートを切った方々もたくさんいらっしゃいました。そうした“人生の節目”に寄り添うことができるのは、歯科医療ならではのやりがいだと改めて感じます。

　中でも印象に残っているのは、治療の中途で「こんな相談をしてもいいのかな？」と遠慮がちにお話しされた患者さまが、思い切って不安や悩みを打ち明けてくださったことです。たとえば、「今度、大切なイベントがあるので歯を綺麗に見せたい」「入れ歯の噛み合わせが悪くて困っている」「長年放置していた歯周病が心配」といったことは、誰しも真剣に悩むテーマだと思います。そこに踏み込んで、患者さま自身が解決策を見つけたいと願う姿を見ると、私たちも一緒に問題解決へ向けて真剣に取り組もうと気持ちが高まります。結果的に患者さまが笑顔でお帰りになる姿を見るのは、何物にも代えがたい喜びですし、それが私たちのモチベーションの源になっています。

　また、スタッフ間の連携や協力体制の強化も、今年は大きく前進できた点ではないかと思います。診療の現場では、ドクターと衛生士、受付スタッフ、さらに外部の専門家とも連絡を取り合い、チームワークを大切にしています。患者さまの口腔内の状況は一人ひとり違いますので、最適な治療やケアを行うには、情報を共有し合い、連携をとることが不可欠です。日々のミーティングや勉強会を通じて各スタッフの知識をアップデートし、新しい技術や治療方法の導入を検討する中で、互いにサポートし合う空気が強まったと感じています。こうした取り組みは、ときに試行錯誤を伴いますが、最終的には患者さまの満足度や治療結果の向上へとつながるはずです。

　また、今年を通じて改めて気づかされたのは、歯科医療は「口の健康」を守るだけではないということです。もちろん、歯や歯ぐきの健康が保たれることは、患者さまの全身の健康やQOL（生活の質）を高めるうえで重要です。しかしそれと同時に、患者さまがお話ししてくださる日常の小さなエピソードや悩みを共有することで、心のケアにもつながる場合があります。たとえば、会話が明るく弾むことによって不安な気持ちが軽減されたり、歯科治療を機に生活リズムを見直すきっかけになったりすることもあるでしょう。当院では、そうした心身両面のサポートを目指し、患者さまとしっかりコミュニケーションをとることを大切にしています。

　今年一年、多くの方とお会いしながら痛感したのは、人と人との繋がりがどれほど大きな意味をもつかということです。コロナ禍を経て人との距離感が変化した部分はあるものの、やはり私たちは「お互いを支え合う存在」であると強く感じます。歯科医院という場所は、一見「痛くなったら行くところ」「治療や検診を受けるところ」というイメージが強いかもしれません。ですが、そこに足を運んでくださる患者さまの多くは、健康だけでなく「心のゆとり」や「安心感」をも求めていらっしゃるのではないでしょうか。私たちがお口の健康をサポートし、その笑顔で過ごせる時間を増やすお手伝いをすることで、皆さまの毎日がより豊かになれば、このうえない幸せです。

　長々と書いてしまいましたが、この一年、たくさんの学びと感動を与えてくださった患者さま、そして当院を支えてくれたスタッフや関係者の皆さまへ、改めて御礼を申し上げます。至らない点やご迷惑をおかけした場面もあったかもしれません。そのたびに温かく見守っていただき、共に問題を乗り越えてくださったおかげで、今日の当院があります。来年もまた、チーム一丸となって、より質の高い歯科医療を提供すべく努力してまいります。そして、皆さまとたくさん笑顔でお会いできるよう、安心して通っていただける環境づくりを続けていきたいと考えています。

　年末年始は慌ただしく過ぎがちですが、何かと口腔ケアがおろそかになりやすい時期でもあります。年越しやお正月休みに美味しいものを楽しむためにも、歯の定期健診やケアをぜひご検討いただければ幸いです。最後になりましたが、今年一年、本当にありがとうございました。寒さも本格化していますので、どうか体調に気をつけてよいお年をお迎えください。来年もまた、皆さまの笑顔にお会いできるのをスタッフ一同、心よりお待ちしております。

　どうぞ今後とも、陽だまりデンタルクリニックをよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。