インプラントと入れ歯、どっちがいい?

2025.09.30

一般歯科

今日は陽だまりデンタルクリニックの院長です!
最近、当院でもインプラントを希望される患者さんが増えてきました。その背景には「今まで入れ歯を使っていたけれど、どうしても違和感が強くて食事がしづらい」「話すときに安定せず気になる」といったお悩みが多いことがあります。
実際、入れ歯が合わずに吐き気を感じてしまい、食事そのものが苦痛になってしまう方も少なくありません。そうした方にとって、より快適に食べられる選択肢としてインプラントを検討されるケースが増えているのです。

この記事では「入れ歯」と「インプラント」の特徴や違いをできるだけ専門用語を使わずに整理していきます。さらに「どちらも難しい場合にはどうするか」についても触れますので、治療を検討中の方やご家族の参考になれば幸いです。
なお、今回は「ブリッジ」については除外します。ブリッジは両隣に健康な歯が残っていないと装着できず、その歯を削る必要があるため、入れ歯やインプラントと単純比較できないからです。


入れ歯とは?

入れ歯は、失った歯を補うための取り外し式の装置です。部分的に歯が抜けた場合は「部分入れ歯」、すべての歯を失った場合は「総入れ歯」と呼ばれます。歴史も長く、多くの方に使われてきた方法です。

入れ歯のメリット

  • 保険適用が可能で、費用を抑えやすい
  • 比較的短期間で作製できる
  • 外して洗えるので清掃がしやすい

入れ歯のデメリット

  • 強い違和感を覚える方が多い
  • 食事のときに外れやすい
  • 金属のバネが見えてしまい見た目が気になる
  • 顎の骨が徐々に痩せてきて合わなくなり、作り直しが必要になる
  • 中には「口に入れると吐き気がしてしまう」という方もおり、これがインプラントを選ぶ大きな理由になる

つまり、入れ歯は「費用を抑えられる」点で優れている一方、「違和感や安定性」で悩む人が多い治療法と言えます。


インプラントとは?

インプラントは、失った歯の部分の顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を固定する治療です。天然の歯と同じように顎の骨で支えるため、見た目や噛み心地が非常に自然に近いのが特徴です。

インプラントのメリット

  • 天然の歯に近い感覚でしっかり噛める
  • 周囲の健康な歯を削る必要がない
  • 長期的に安定しやすい
  • 見た目が自然で審美性が高い

インプラントのデメリット

  • 保険がきかず費用が高額になる
  • 手術が必要で、治療期間も数か月に及ぶ
  • 糖尿病や心臓病、骨粗鬆症など全身状態によっては適応できない場合がある
  • 毎日のケアを怠ると「インプラント周囲炎」という歯周病に似た病気になるリスクがある

インプラントは「自然な噛み心地」と「長期的な安定性」で優れているものの、費用と手術のハードルがある点は理解しておく必要があります。


どちらも難しい場合はどうする?

実際の診療では、「入れ歯は違和感や吐き気が強くて使えない」「インプラントは骨が足りない、あるいは持病や年齢的に手術が難しい」というケースもあります。たとえば以下のような場合です。

  • 入れ歯が難しい場合
    • 強い吐き気や違和感が出る
    • 認知症などで型取りができない、あるいは装着に協力できない
  • インプラントが難しい場合
    • 顎の骨が痩せてしまい、インプラントを支えられない
    • 糖尿病や心臓病、抗がん剤治療中など全身疾患がある
    • ご高齢で手術に耐えられない

このようなときに考えられる対応は、

  • 骨造成手術を併用してインプラントを可能にする
  • 小さめの入れ歯や特殊な義歯を工夫して違和感を軽減する
  • 認知症や高齢の方には「無理な治療をせず、残っている歯や歯茎をできるだけ活かす」ことを優先する

つまり、選択肢がなくなってしまうわけではなく、
「その人の年齢・体の状態・生活スタイルに合わせて、できる範囲で快適に食べられる方法を探す」 ことが大切なのです。


まとめ

入れ歯とインプラントには、それぞれに明確なメリットとデメリットがあります。

  • 入れ歯:費用を抑えやすいが違和感や吐き気が出やすい
  • インプラント:自然な噛み心地で安定性があるが費用や手術のハードルがある
  • ブリッジは両隣の歯を削る必要があるため、今回は対象外

そして、どちらも選べない場合でも代替の工夫や方法があります。大切なのは「治療方法そのもの」よりも「自分に合った方法を見つけること」です。

当院では、患者さん一人ひとりのご希望や全身の健康状態を考慮しながら、無理のない方法をご提案しています。「入れ歯とインプラント、どちらがいいのかわからない」「どちらも難しいかもしれない」と迷っている方も、ぜひ一度ご相談ください。

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鹿児島県鹿児島市下竜尾町3番14

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